歯原性腫瘍特にエナメル上皮腫や角化嚢胞性歯原性腫瘍は顎骨の吸収を伴い病変を増大させる。そのメカニズムとしては腫瘍増大による圧迫性骨吸収が広く受け入れられているに過ぎない。しかし初期病変での骨吸収機序を圧迫性骨吸収で説明することは困難である。本研究でサイトカインのTGF-β,IL-1αが歯原性腫瘍細胞に発現すること、病変内溶液に高濃度の TGF-βを含有していること、TGF-βとIL-1αが相乗的に間質線維芽細胞のRANKL発現を誘導することを見出しRANKL発現を介しての骨吸収を促進させる可能性を見出した。
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