本研究の目的は、精神科救急・急性期病棟への非自発的入院において、患者の主体性の維持と治療の遂行との上でバランスを取るための看護援助指針を作成することである。そのために、先行研究における、精神科救急・急性期病棟への非自発的入院初期の看護援助を、看護師、患者両者の認識から抽出した。それぞれの認識を照らし合わせ、患者の主体性の維持と治療の遂行という2つの矛盾した対応の間で上手くバランスをとるための具体的看護援助をまとめ、指針を作成した。指針は、エキスパートナースへのフォーカスグループインタビューを実施し、その妥当性を検証した。
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