認知症患者は、夜間徘徊や焦燥感等の症状により、不眠や昼夜逆転、せん妄などを起こしやすく、睡眠-覚醒リズムが乱れやすい。さらに認知症疾患ごとにその特徴は異なり、書く疾患に応じたケアの必要性が指摘されている。本研究は、測定機器を用いて認知症患者の睡眠-覚醒リズムの実態を明らかにし、病棟スタッフへのフィードバックを行い看護系アックの立案やケアの評価に活用する。さらには、これらのデータを蓄積し分析することによって、効果的なケアを明らかにすることを目的としている。 本年度は、引き続きデータ収集と、分析、学会発表等を実施した。 対象は、認知症専門治療病棟に入院ちゅの認知症患者約45名であった。約4週間に渡り、眠りSCANやアクチウォッチといった測定機器を用いて睡眠状態の観察を行った。最初の1週間-2週間は、観察研究による睡眠-覚醒リズム障害の状態を明らかにし、その結果を看護師、ケアワーカー、医師、作業療法士を交えたカンファレンスでフィードバックし、スタッフと共に看護計画の立案を行った。その後、立案した看護系アックを実施し、機器を用いた継続した睡眠状態の観察により介入したケアの評価を行った。看護介入の前後比較でデータ収集を実施した。 また、平成25年度から収集したデータをまとめて分析を行った。加えて、事例毎に詳細な分析を行い、学会発表等にも臨んだ。
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