本研究では(1)本邦マダニ由来の細胞株樹立の試みと(2)本邦マダニが保有・媒介するウイルスの網羅的探索を行った。 (1)タカサゴキララマダニ体内組織をVP-12培地(FBS15%TPB15%添加)で培養した実験区において、一部、細胞分化の誘導が認められた。現在、細胞接着能のより高い培養容器を用いて、同条件下での培養を再度試みている。 (2)山口県を中心に、国内で旗振り法または野生動物に寄生しているマダニを採集し、ウイルス保有状況を調査した。その結果、これまで日本で報告の無いウイルスの遺伝子を検出することに成功した。これらの発見に関して、現在、詳細な解析を行っている。
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