椎骨脳底動脈の異常拡張ドリコエクタジアについて,国際臨床試験SPS3に参加した皮質下小梗塞患者における合併頻度,背景因子,予後との関連を検討した.椎骨・脳底動脈の異常拡張と,脳卒中や重篤な出血性合併症との間に関連はなかったが,死亡率が高かった. 一方わが国における急性期脳梗塞症例において,椎骨・脳底動脈の拡張に関連する因子を検討したところ,欧米と比較して合併率は低かったが,従来の報告と同様に,TOAST分類でのsmall vessel occlusionを有する患者で多かった. また頭蓋内血管の近位部と遠位部のMRA信号強度比と転帰との関連についても検討したが,有意な関連は得られなかった.
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