研究課題
研究2年度目は即副血行路の形成過程を明らかにするために、成体マウスに冠動脈結紮を施し、心筋梗塞モデルを作成して即副血行路の形成過程を評価した。モデル作成後のマウスに対して血流依存性・非依存性に血管内皮細胞を標識し、梗塞周囲の境界領域において、血流依存的に標識される血管内皮細胞がモザイク状に散在することが明らかとなった。また、一酸化窒素合成阻害薬を術前に投与することで、血流依存的な内皮細胞の領域が減少することが明らかになった。また全体像の評価を行うために、放射線非透過樹脂を注入し、マイクロX線CTにて撮影を行ない、非結紮領域から供給される側副血行路の可視化を試みた。さらに、ビブラトームで作成した組織切片を透明化し、核染色を併用して多光子顕微鏡で撮影し、およそ500micronの範囲で三次元的に心筋内の核を撮影することを可能とした。本法を用いることにより細胞レベルでの血管・心筋の空間内での配置を情報として抽出することが可能となり、側副血行路の形成過程の変化の起点となる領域を検出する実験系の基盤を創出することができた。以上の結果を含んだ内容については、平成27年4月24-26日に行われた第79回日本循環器学会学術集会において発表した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Cardiology Cases
巻: 10 ページ: 226-230
Journal of cardiology
巻: 14 ページ: 221-224
http://dx.doi.org/10.1016/j.jjcc.2014.07.016