研究課題/領域番号 |
25893190
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
吉良 いずみ 大分大学, 医学部, 講師 (70508861)
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研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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キーワード | 便秘症状 / 健康行動 / 薬剤 |
研究概要 |
〇予備研究1では、「便秘薬を使用する」という健康行動の実態と要因を明らかにするための質問紙を作成するために、インタビュー調査を行った。日本語版便秘評価尺度5点以上で、自覚的な便秘症状があると判断された5名の成人女性に対して、便秘薬の内容、使用を開始したきっかけ、使用頻度、副作用症状の自覚の有無、生活習慣、便秘薬の使用効果等についてインタビューを行った。 結果として、便秘薬を開始するきっかけには身近な他者からの紹介や、インターネット、テレビコマーシャルなどによる影響があった。また、便秘薬を他の対処方法と併用しているもの、副作用症状があっても便秘薬に依存しているものがいた。更に、便秘症状に対する適切な健康行動を学ぶ機会は、個人が求めなければ得られる環境がなく、対象が適切な健康行動をとるには、医療者による教育機関や地域での支援が必要であることが示唆された。 〇予備研究2では、予備研究1のインタビュー調査の結果得られた項目を基に作成した質問紙について、便秘症状や便秘ケア、健康行動に関する専門家とともに、質問紙の内容の妥当性を検討した。平成25年度から引き続き、平成26年度も専門家との質問紙の内容の妥当性の検討を行っており、平成26年5月に検討が終了する予定である。 当初は便秘の自覚症状のある成人女性を対象として、質問紙の内容の妥当性を検討する事を計画していたが、予備研究1ですでに成人女性からのインタビューを行っていたため、予備研究2では看護や医療、健康行動という医療者側の視点からも内容の妥当性を検討することに変更した。 医療者側からの内容の妥当性の検討を行った結果、平成26年度に計画している本研究の中のプレテストで、便秘の自覚のある成人女性に再度内容の妥当性を検討してもらう計画であり、便秘症状を有する当事者と医療者からの2つの側面から検討することで、より妥当性の高い質問紙を作成する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は2つの予備研究を計画していた。予備研究1では「便秘薬を使用する」という健康行動の実態と要因を明らかにするための質問紙を作成するたのインタビュー調査を行った。その結果、便秘薬を使用するという健康行動に影響すると考えられる項目について、その要因と考えられるものを抽出することができた。 予備研究2では、予備研究1で得られた結果をもとに、「便秘薬を使用する」という健康行動の実態と要因を調査するための質問紙を作成している。これについて、現在は便秘ケアや便秘症状、および健康行動に関する専門家とともに、質問紙の内容の妥当性の検討を進めている。予備研究2は予定通り平成25年度に開始しており、平成26年5月には終了する予定である。 現段階で、平成26年度に予定している本研究に使用する質問紙は大筋で作成できている事から、おおむね順調に研究が進んでいると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年5月末までに、現在進行している予備研究2の、「便秘薬を使用する」という健康行動の実態と要因に関する質問紙について、専門家による内容の妥当性の検討を修了する。 平成26年6月~平成27年12月までに、予備研究2で作成した質問紙について、便秘症状の自覚がある成人女性に質問紙調査を実施する。その後平成27年3月までに、質問紙調査の結果を統計的に解析するとともに、内容分析を行い「便秘薬を使用する」という健康行動の実態と要因を明らかにする。
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