研究課題
研究活動スタート支援
孤独感によりBPSDが発生するのか、また発生するとしたらどのタイプのBPSDなのかなど、孤独感とBPSDとの関係性を調べるために、以下の対象・方法による研究を立ち上げ、データ収集を開始した。対象:平成25年10月1日~平成26年9月30日の期間に京都府立医科大学附属病院精神科・心療内科を受診した外来患者で、認知症を認める患者。方法:外来初診時に以下の項目を評価する。患者背景:年齢、性別、教育歴、同居者の有無、介護度などを問診にて評価。精神症状の評価:Neuropsychiatric Inventory (NPI)。孤独の評価:UCLA孤独感尺度 (Rusell et al. 1980, 工藤ら 1983.)。認知機能の評価:Mini-Mental State Examination (MMSE)。認知症の重症度:Clinical Dementia Rating (CDR)。ADLの評価:Instrumental activities of daily living (IADL), Physical Self-Maintenance Scale (PSMS)。頭部画像検査:頭部MRI。統計学的解析としては、NPIの下位項目とUCLA孤独感尺度との相関を調べ、どのBPSDと孤独感とが関連しているのかを検討する。また、孤独感を認める患者と認めない患者の両群において、患者背景、BPSDなど上記評価項目の比較を行い、孤独感がどの因子に影響を及ぼしているのかを調べる。
2: おおむね順調に進展している
上記研究を立ち上げて、データ収集を開始し、おおむね順調にデータを蓄積できている。
引き続き上記研究のデータ収集を継続する。また、初診後、外来にて薬物療法、精神療法、介護サービスの導入、疾患教育など一般的な外来治療を行い、外来通院継続している患者を対象に、初診後6ヶ月後に再評価を行う。治療効果として、NPI、UCLA孤独感尺度をプライマリーアウトカムとして、治療前後の比較などを行う。調査結果を元に、孤独感とBPSDを認める認知症患者に対する治療介プログラムの開発を行う。
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)
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