研究課題/領域番号 |
25893214
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
吉居 慎二 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90710484)
|
研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
キーワード | 歯科 / グリンレンズ / 内視鏡 |
研究概要 |
これまでに開発してきた内視鏡は、ファイバー先端が接する場合にのみ画像取得が可能であったため、イメージファイバ先端から数mm 離れた部位の鮮明な画像取得は困難であった。そこで平成25 年度には、これまでに開発してきた内視鏡の焦点距離延長とそれに伴う画像の歪み・ゆがみの補正を行った。 グリンレンズの接続:ファイバー先端を簡便にフラット・スムースに研磨する自作の研磨装置を使用し、屈折率がガラスと同等の光学接着剤(n=1.7)により直径350 μm・0.29 ピッチ・焦点距離5.0 mm のグリンレンズをファイバー先端に装着した。装着時には、グリンレンズとイメージファイバの接合部を保護する目的で両者(ファイバ先端とグリンレンズ)をステンレススチールのチューブ内に収めるよう作成した。 サンプル作成・観察:口腔内、特に歯の内部の観察をイメージし、歯の根管と同等な円錐状の穴の空いた金属チューブを鋳造により作成し,作成したチューブ内にFIB(focused ion beam)によりライン/スペース(10・20・50・100 μm)を描記することで、観察サンプルとし、レンズを装着した内視鏡で観察した。 matlab による歪曲収差補正およびピンぼけの画像補正:サンプル観察により、取得した画像では、レンズを通しての画像である事から歪曲収差とピンぼけがみられ、歪み・ピンぼけの補正を、2014年3月時点で取りかかり,早稲田大学大学院情報生産システム分野 植田敏嗣教授との共同研究にて実施しているところである。補正ソフトmatlab を用い、歪曲収差補正・ピンぼけ画像補正を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね、計画通りに進んでいるが,【研究計画3】の画像補正できる画像を取得するのに時間がかかってしまい,1ヶ月ほど遅れてはいたが,補正プログラムを平行して進めていたため,全体として大きな進捗の遅れはないと考える.
|
今後の研究の推進方策 |
平成26 年度は、得られた画像を評価する事で、内視鏡の光量・解像度・コントラスト・補正の正確さを検討し、実際の口腔内を観察するに値するパラメータまで機器の改良や補正の方法を改善し再評価していき,ヒト抜去歯の根管内壁、付着している歯石を観察や、歯周ポケットを有する顎模型を観察する事で実際の臨床に応用出来るものかを検討する。その後,得られた2次元の画像から3次元の立体画像を構成するような処理を行なうことで,よりイメージのわきやすい臨床的に診断の容易なものを作成していく.
|