成人喘息の有病率と重症度は男性に比べて女性において高い。本研究では、女性において増悪する喘息免疫応答における樹状細胞の役割について、卵白アルブミン(OVA)による気管支喘息マウスモデルを用いて検討した。雄マウスと比較して雌マウスにおいて喘息病態の有意な悪化を認めた。OVA吸入後の樹状細胞の動態に関する検討では、樹状細胞の誘導と活性化に関わるケモカインやサイトカイン産生が雌マウスの肺において増加していた。これらの結果と一致して、雌マウスの肺における活性化樹状細胞数の増加が認められた。これらの結果から、女性における喘息病態悪化において樹状細胞が関与している可能性が示唆された。
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