がん細胞などの病態細胞は、細胞内の反応活性が高く、正常細胞より熱生成が大きいことが知られている。さらに、正常組織と比べてがん細胞周辺は弱酸性環境となっていることが知られている。そこで、温度応答性ポリマーを基本構造とした温度応答性蛍光ポリマープローブとpH応答性蛍光ポリマープローブを開発した。温度応答性蛍光ポリマープローブは、わずか1℃の差を見分けて、細胞取り込みをコントロールすることが可能であり、pH応答性蛍光ポリマープローブは弱酸性条件の細胞のみに取り込まれることがわかった。これらの結果より温度やpHといった細胞の置かれた特定の環境を認識して選択的にイメージングできる可能性が示された。
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