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2013 年度 実績報告書

二次予防を目的としたアトピー性皮膚炎の初期病態を反映するバイオマーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 25893238
研究種目

研究活動スタート支援

研究機関順天堂大学

研究代表者

飯泉 恭一  順天堂大学, 医学部, 研究員 (30439351)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワードニトロ化 / アトピー性皮膚炎 / ニトロトリプトファン / 酸化ストレス
研究概要

アトピー性皮膚炎の患者数は増加しており、有病率を低下させる対策が求められている。本疾患の治療には早期発見と早期治療(二次予防)が効果的であるが、早期の病態を評価するための有効なバイオマーカーは無い。そこで本研究では、アトピー性皮膚炎の最初期を検知できるバイオマーカーの探索を試みることにした。
本研究ではタンパク質のニトロ化修飾に注目してバイオマーカーの探索を行った。タンパク質のニトロ化は一酸化窒素と活性酸素の存在下で引き起こされる。このため、ニトロ化修飾を受けたタンパク質の存在は体内で炎症が発生したことを強く示唆する。従って、アトピー性皮膚炎のような炎症性疾患の場合、ニトロ化を指標とすることで効率的にマーカー候補タンパク質を明らかにすることができると考えられる。
動物モデルであるNc/Ngaマウス(10週齢)より血漿を採取し、二次元のウエスタンブロットを実施した。その結果、対照と比較してトリプトファン残基のニトロ化修飾が増加するタンパク質が存在した。これらのタンパク質はヒトの患者血漿においてもニトロ化修飾が増加していた。従って、これらのタンパク質はアトピー性皮膚炎のバイオマーカーとして利用できる可能性が考えられた。次年度は、アトピー性皮膚炎を発症する直前と直後のNc/Ngaマウス(6週齢~8週齢)を用いて、マーカーとして有用なタンパク質の絞り込みを行う予定である。さらに、それらのタンパク質を簡便に検出するELISAシステムも作製する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、平成25年度はアトピー性皮膚炎のバイオマーカーとなり得る複数のタンパク質を明らかにすることができた。

今後の研究の推進方策

平成26年度は前年度に明らかとなったバイオマーカー候補タンパク質をさらに絞り込む予定である。合わせて、ELISAによるバイオマーカーの簡便な検出システムを構築する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 6-ニトロトリプトファンはアトピー性皮膚炎患者の血漿バイオマーカーとなり得るか?2013

    • 著者名/発表者名
      飯泉恭一 、冨永光俊、川崎広明、重永綾子、加茂敦子 、鎌田弥生 、髙森建二
    • 学会等名
      日本トリプトファン研究会 第 35 回学術集会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20130928-20130929

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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