アトピー性皮膚炎(AD)の患者数は増加しており、有病率を低下させる対策が求められている。本疾患の治療には早期発見と早期治療が効果的であるが、早期の病態を評価するための有効なバイオマーカーは存在しない。そこで、本研究ではADのモデルマウスを用い、その血漿よりバイオマーカーを探索することにした。AD患者の表皮では、一部のタンパク質のトリプトファン残基がニトロ化修飾を受け、6-ニトロトリプトファン(6-NO2Trp)が生成されることが知られている。そこで6-NO2Trpを指標として候補タンパク質の探索を試みた。その結果、免疫グロブリンGがADのバイオマーカーとして利用できる可能性が考えられた。
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