研究課題
胎生12日齢マウスより頭頸部の未固定凍結組織切片を作成し、レーザーマイクロダイセクション法を用いて①口腔粘膜②唾液腺原基直上の口腔粘膜③唾液腺原基の3領域を採取し DNA microarray および RNA sequenceを用いて遺伝子発現プロファイルを作成した。遺伝子発現プロファイルから唾液腺原基直上の口腔粘膜および唾液腺原基で特異的に発現する転写因子を8遺伝子同定した。さらに、候補遺伝子について、in situ hybridizationを用いて唾液腺原基直上の口腔粘膜および唾液腺原基での特異的な発現を確認した。唾液腺成体幹細胞としてBrdU長期保持細胞(LRC)の採取を当初予定していたが、マウス唾液腺においてBrdUの希釈に長期を要するため、酵素処理により分散化した顎下腺よりCD133陽性細胞を唾液腺成体幹細胞としてフローサイトメトリーで採取した。採取したCD133陽性細胞および陰性細胞についてRNA sequenceを用いて遺伝子発現プロファイルを作成した。CD133陽性細胞については導管上皮の一部に存在し高いコロニー形成能、スフェア形成能および移植実験での腺組織再構築能が確認された。次に、胎生期唾液腺原基およびCD133陽性細胞において発現の高い転写因子についてin situ hybridizationを用いて、成獣顎下腺及び胎生期唾液腺原基での局在を確認した。さらに、転写因子の機能解析としてアデノウイルスを用いての過剰発現を行った。CD133陰性細胞への転写因子の過剰発現によって高いスフェア形成能を獲得することが確認された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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