はじめに細胞膜構成脂質を効率的に測定するための細胞膜分離法とLC-MS法を開発した。これにより刺激に対する細胞応答における細胞膜の変化を解析する手段を得た。マウス骨髄の間質細胞は造血幹細胞を維持する能力を有するが、加齢に伴い脂肪細胞へ分化する過程でこの能力は低下する。本研究では、マウス由来骨髄間質細胞PA6が脂肪細胞に分化する過程で、細胞膜脂質にどのような変化が生じるかを解析した。PA6細胞は脂肪細胞へ分化する過程でラフト内セラミド量が増加することを明らかにした。今後、細胞膜の変化と生理活性との関連付けを行う。
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