研究課題/領域番号 |
25893270
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
糸井 和佳 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (30453658)
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研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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キーワード | 世代間交流 / 観察スケール / 地域 / 相互作用 / 高齢者 / 子ども |
研究概要 |
地域世代間交流尺度(Community Intergenerational Observation Scale for Elders(CIOS-E) and Children(CIOS-C)の完成を目的に、18か所の世代間交流プログラムの参加者(高齢者178名、子ども175名)を対象にCIOS暫定版を用いて観察後、両世代の交流への自己評価と満足度、高齢者は世代性関心尺度、SF-8を、子どもは社会的スキル尺度を調査した。探索的因子分析、確認的因子分析により尺度を確定し、上記の基準との相関、Cronbach αと観察者間一致率を計算した。本研究は聖路加看護大学の研究倫理審査委員会の承認を得て行った(承認番号12-002)。 CIOS-Eの対象高齢者は年齢76.0±9.4(Mean±SD)歳、女性125名(70.2%)で、 CIOS-Eは【包容】【足跡】【子どもに教える】の3因子構造が採択された。尺度のCronbachα=0.787、観察者間一致率はκ=0.615~0.795であった。CIOS-Eは交流への自己評価(r=0.25、p<0.01)、 年齢(r=-0.39、 p<0.0001)、認知症高齢者の日常生活自立度(t=5.01、 p<0.0001)と関連がみられた。 CIOS-Cの対象小学生は年齢9.6±2.0(Mean±SD)歳、女児106名(60.6%)であり、CIOS-Cは【高齢者に教わる】【主体的交流】の2因子構造が採択された。尺度のCronbach α=0.812、観察者間一致率はκ=0.467~0.903であった。CIOS-Cは社会的スキル尺度(r=0.54、 p<0.0001)と関連がみられた。 CIOS-E、CIOS-Cとも概ね妥当性と信頼性が確保されたが、主観的な交流評価ならびにQOLとの関連について今後縦断的に検討する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度予定していた尺度の確定が計画通りできたため、引き続き次年度は世代間交流プログラムの類型化と確定された尺度の実践への適用性の検証を行う。
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今後の研究の推進方策 |
フィールドとした世代間交流プログラムの類型化を行い、群ごとのCIOS-E,CIOS-Cの点数分布の特徴の分析から始める。 またCIOS-E,CIOS-Cの英訳を行い、アメリカ合衆国特有の評価項目について研究結果を元に抽出し、追加修正を行う。
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