研究課題
研究活動スタート支援
代表者は、形質膜に局在する異常膜タンパク質を除去する形質膜タンパク質品質管理 (peripheral QC) の分子機構を明らかにし、形質膜の構造異常膜タンパク質は分子シャペロン Hsc70 および Hsp90 に認識され、シャペロン結合ユビキチンリガーゼ CHIP によりユビキチン化される結果、形質膜から速やかに分解除去される事を明らかにした。本研究では形質膜に存在する構造異常膜タンパク質モデルとして CFTR 変異体を用いて、形質膜品質管理に関わるユビキチン化酵素および脱ユビキチン化酵素 (DUB) を同定する事を目的とする。本年度は、CFTR 変異体の形質膜安定性を定量化する評価系の確立のために、発現コンストラクト作製および安定高発現細胞株の樹立を行い、cell surface ELISA 法を用いた評価系の確立を行った。今後、阻害剤によるスクリーニングを行うことで、形質膜異常膜タンパク質の品質管理に関わる脱ユビキチン化酵素の同定を目指す予定である。
1: 当初の計画以上に進展している
研究協力者の協力もあり,当初の計画よりも順調に研究が進展し,平成 25 年度の目標であった CFTR 膜発現簡便定量法がすでに確立できた.そのため,平成 26 年度に予定していた脱ユビキチン化酵素(DUB)の阻害剤を用いたスクリーニングの予備実験をすでに行っている。
平成 25 年度に確立した CFTR 膜発現簡便定量法を用いて、脱ユビキチン化酵素(DUB)の阻害剤のスクリーニングを行う。阻害剤スクリーニングにより得た候補分子は、RNA 干渉法により特異的な効果のバリデーションを行う。阻害剤スクリーニングで候補分子を同定できなかった場合は、siRNA スクリーニングを行う。さらに、同定した DUB による CFTR 変異体の形質膜発現量、膜安定性およびユビキチン化レベルへの影響についても評価する。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)
Seikagaku
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http://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~okiyoneda/okilab.html