本研究では,形質膜に存在する構造異常膜タンパク質モデル ΔF508 CFTR 変異体を用いて,形質膜品質管理に関わる脱ユビキチン化酵素 (DUB) を同定する事を目的とした.阻害剤スクリーニングの結果,proteasome 結合型 DUB の阻害は,ΔF508 CFTR 変異体の形質膜発現および膜安定性を増加させた.さらに,proteasome 結合型 DUB阻害は ΔF508 CFTR 変異体のエンドサイトーシスを阻害した.従って,proteasome 結合型 DUB による脱ユビキチン化は,異常膜タンパク質の形質膜安定性を制御するという新たな可能性が示唆された.
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