NFBD1/MDC1の機能抑制は放射線や抗がん剤の感受性を亢進することが知られているが詳細な分子機構や効果予測のための生物学的因子は不明である。本研究においてNFBD1はPLK1によるリン酸化を受けてNFBD1とTOPOIIαの物理的結合に依存するdecatenation checkpointを解除し、分裂期の早期開始を引き起こすことが判明した。この結果から、NFBD1の機能抑制による未熟な分裂期開始が放射線や抗がん剤感受性を亢進する分子機構の一つと考えられた。さらに効果予測のための生物学的因子としてTP53とその転写活性化標的遺伝子が関連することが示唆された。
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