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2013 年度 実績報告書

コメヌカ炭化物によるカドミウムイオン除去メカニズムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 25922013
研究機関東京大学

研究代表者

藤井 隆夫  東京大学, 生産技術研究所, 技術専門員

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2014-03-31
キーワードバイオマス / 炭化物 / 吸着
研究概要

研究の目的 脂質や蛋白およびミネラル等を豊富に含有するコメヌカの炭化物が、カドミウムイオンの除去能を有していることから、基礎的な物性や吸着特性を検討し、メカニズムを明らかにすることとした。また特異的な吸着への応用も含めて検討することを目的とした。
実験方法 コメヌカは市販の国産米を精米して得られたものを実験材料とした。窒素気流中で各炭化温度(400~1000℃)まで昇温させ1時間保持した炭化物を粉砕して実験に用いた。炭化物の物性評価は元素分析、灰分ミネラル分析、細孔構造等の基本物性をそれぞれCHN分析計、イオンクロマト法、メタノール吸着法で評価した。また表面の疎水性は接触角測定装置を、放射性セシウムはNaI (T1)検出器を用いた。炭化物の吸着特性は25℃一定で回分吸着を行い、平衡関係および速度の測定を行った。
成果 各温度で炭化処理したコメヌカ炭化物の表面疎水性を接触角で評価した結果、400℃~700℃までは高疎水性を示し800℃を境に温度が上昇するほど親水性へ変化することが分かった。この理由として、コメヌカに含まれる蛋白質と炭水化物の結合により疎水性物質が生成したと考えられる。そしてより高温側ではその疎水性物質が徐々に分解されるために親水性へと変化したものと思われる。コメヌカ炭化物によるカドミウムイオンの吸着速度を測定した結果、800℃炭化物の場合は平衡に達するまで約1週間を要するのに対して、より高温な炭化物では平衡時間が大幅に短縮され、表面の親水性への変化が影響していると思われる。またカドミウムイオンの減少に伴ってカリウムイオンが量論的に溶出することが確認されたことからイオン交換と考えられる。さらに放射性セシウムを含む水溶液に対してプルシアンブルー粒子の1/50程度の吸着能を示すことを確認した。また最適な温度で作製した炭化物は1%エタノール水溶液から吸着により88%まで濃縮することか碓認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] コメヌカ炭化物の高機能特性に関する検討2014

    • 著者名/発表者名
      藤井 隆夫・迫田 章義
    • 学会等名
      日本水環境学会
    • 発表場所
      東北大学(宮城県)
    • 年月日
      2014-03-17

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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