研究課題
1、プロテアソーム研究殆どのユビキチン化基質がシャトル分子によってプロテアソームに運搬・分解されること(Mol Cell 2017)や細胞内にはユビキチンK48-K63分岐鎖が存在してNF-κBのシグナル伝達(Mol. Cell 2016)・タンパク質分解(PNAS 2018)に関与していることを発見した。また細胞内のユビキチン化基質の同定法TR-Tube (PNAS 2017)やユビキチン鎖の長さを測定する手法Ub-ProT (Nat. Commun. 2018)を開発した。最終年度には、高浸透圧ストレスで観察されるプロテアソームの核内顆粒が液-液相分離で形成される液滴であり、タンパク質分解センターとして働くことを見出した(Nature 2020)。2、生理病態学1 : 分子病態研究家族性パーキンソン病(PD)の原因遺伝子産物であるPINK1(S/Tキナーゼ)とParkin (ユビキチンE3)による不良ミトコンドリアの品質管理機構を解明した。PINK1がユビキチンキナーゼであり、リン酸化ユビキチンがParkinの活性化因子であること(Nature 2014)、異常ミトコンドリア上のリン酸化ユビキチン鎖がParkin受容体であること(J. Cell Biol. 2015)などを明らかにしてPD発症機構の基本原理を明らかにした。最終年度には、ユビキチン化された不良ミトコンドリアがオートファゴソームに飲み込まれる分子機構の解明に成功した(J. Cell Biol. in press)。3、生理病態学2 : 分子免疫研究胸腺プロテアソームによるキラーT細胞の「正の選択」を介したレパトア形成機構の全貌を明らかにした(総説Nat Immunol 2018)。最終年度には、Trans-omics Impact of Thymoproteasomeに成功した(Cell Reports 2018)。
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