研究課題
1)道路粉塵中マイクロプラスチック (MP) 粒子に含まれる添加物質を分析し、路面標示と同種の紫外線吸収剤・リン系難燃剤・フタル酸系可塑剤等を検出した。甲状腺ホルモンシグナル伝達系撹乱の指標となる血中遊離型甲状腺ホルモン(THs)の高精度機器分析法について検討し、多様な生物種に適用可能な分析法の確立に成功した。ネコを対象に、臭素化ジフェニルエーテルBDE209の長期曝露試験を実施し、ネコのBDE209の代謝過程は脱臭素が主体であることがわかった。2)ゼブラフィッシュを用いて多様なビスフェノール類(BPs)の抗エストロゲン作用を評価した。その結果、部分アゴニスト作用を示したBPsは、エストラジオール(E2)誘導性のCYP19A1b遺伝子の発現を濃度依存的に抑制した。部分アゴニスト作用を示したBPsの抗エストロゲン作用は、少なくとも一部は、エストロゲン受容体とのin silicoドッキングシミュレーションによって予測できることが明らかとなった。3)ニワトリ胚へトリクロサンを暴露し、肝臓プロテームを解析した結果、トリクロサンは脂質やエネルギー代謝関連タンパク質の発現に影響することがわかった。この結果はトランスクリプトーム解析の結果と一致した。4)PCBs曝露したネコ肝臓のトランスクリプトームを解析した結果、炎症・感染症・脂肪酸代謝に関連する遺伝子の変化が認められ、免疫系および脂質代謝系への影響が示唆された。バルト海産サケの肝臓のトランスクリプトーム・プロテオームを解析し、両プロファイルと残留性有機汚染物質濃度に強い相関関係を見出した。5)In vitroレポーター遺伝子アッセイ系を用いて臭化ジフェニルエーテル(PBDEs)のバイカルアザラシペルオキシソーム増殖因子活性化受容体 αの転写活性化能を調べた。一部のPBDEsの転写活性化能は、有機フッ素系化合物より高いことがわかった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
掲載論文紹介:EurekAlert!: https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-03/eu-bao032719.php岩田久人 Research map: https://researchmap.jp/read0045620
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