研究課題
基盤研究(S)
本研究は、私たちが従来魚類脳の特徴を活かしてその研究で世界をリードしてきたいくつかのペプチドニューロンに着目し、これらのペプチドニューロンが形成する神経回路が生殖と性行動の協調的調節を担うメカニズムを解明することを目的として計画した。この研究計画に沿って、モデル実験動物として私たちが開発した遺伝子改変メダカを用い、生殖および性行動の中枢制御に関わる神経回路について、分子から行動までの生物学的階層すべてを視野に入れた、多角的かつ先端的な神経生物学的研究を行った。
神経生物学
脊椎動物の生殖や性行動を、環境の変化に応じて、神経系および内分泌系の協調的な制御により適切に調節するための脳内機構について、単一神経細胞から神経回路までの広いレベルで初めて明らかにし、脊椎動物全般の生殖や性行動に関する脳内機構に関する理解を大きく進めた。