研究課題/領域番号 |
26221306
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
黒崎 知博 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任教授(常勤) (50178125)
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研究分担者 |
福山 英啓 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 上級研究員 (70303956)
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研究期間 (年度) |
2014-05-30 – 2019-03-31
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キーワード | メモリーB細胞 / 胚中心B細胞 / インフルエンザ感染 / 変異ウイルス / エピトープ認識 |
研究成果の概要 |
免疫システムは、一度経験した病原体に対して長期記憶(メモリー)が成立し同じ病原体の再感染に対し迅速に対応できるようになっている。この「免疫記憶」機能を担うのは、メモリーB/T細胞であるが、本研究では、このメモリーB細胞の生成・長期生存メカニズムを探索した。病原体感染後B細胞は胚中心(GC)反応を経てIgMからIgGにクラススイッチし、高親和性IgG細胞を作っていくが、メモリーB細胞はGC反応中、IgGタイプで中親和性かつ広汎な親和性を有する細胞が選択されていた。又、産生されたメモリーB細胞は長期生存するためにBAFFレセプターとIgGレセプターによる生存シグナルが必須であることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフルエンザウイルスに対する致死率は依然として高いままであり効果的な新規ワクチンの開発が待望されている。メモリーB/T細胞はワクチンの効果発現のための必須細胞であるにもかかわらず生体内で少数しか存在しない等の実験的困難さがあり研究の進展が非常に阻まれていた領域である。本研究はその困難な点を克服するために新規研究手法を樹立し、機能的メモリーB細胞の生成・長期生存メカニズムに関して大きな一歩を記したものでその重要性は国際免疫学会、Keystoneシンポジウムで成果発表を要請されたことよりも明らかである。又、インフルエンザ等致死率の高い感染症に対する新規ワクチン開発への大きな貢献をするものである。
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