研究課題/領域番号 |
26240027
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
五十嵐 健夫 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (80345123)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ヒューマンコンピュータインタラクション |
研究実績の概要 |
本年度は、クラウドソーシングによる形状デザイン支援に関する研究を行った。 具体的には、マイクロタスク型クラウドソーシングとヒューマンコンピュテー ションを利用して、手軽に利用できるようなデザイン支援システムの開発を行っ た。まず、ユーザは自分の欲しいものについて、言葉や簡単なスケッチで説明を 行う。それをオンライン上の自動デザインサービスに投稿すると、いくつかの洗 練されたデザインが提案される。ユーザはそのなかから気に入ったものを得るこ とができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り 調査、検討、実装を終え、学術論文を投稿できた。
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今後の研究の推進方策 |
クラウドソーシングによるコンテンツ生成のための技術的基盤として、以下のような点に関して要素技術やシステムデザイン手法について研究を行う。 1) クラウドワーカーをどのように集めて、どのように動機づけを行えばよい か。金銭的な報酬だけでなく、魅力的なタスクとしてデザインすることが重要で ある。タスク自体をゲーム化することによって、報酬なしで作業をしてもらう方法も検討する。 2) 品質管理をどのように行うか。すなわち、クラウドソーシングにおいては、 いい加減な作業を行うようなワーカーが一定数いるので、これらを効率よく検出し、排除することが必要である。 3) 初期デザインをどのように生成するか。一部のスキルを持ったワーカーに作成させる方法、一般ワーカーに作らせる方法、計算機による自動生成による方法など、いろいろな方法が考えらえる。さまざまな方法をテストしつつ、それぞれの長所と短所を明らかにしていく。 4) 評価をどのように行い、その結果をどのように統合するか。ワーカーからの入力は、2つのデザインのどちらが相対的に良いかを判断する、という非常に単純なものになると考えられる。これらの結果を統合して、もっともよいデザインを選び出す仕組みが必要である。 5) 生成された結果をどのように発注者に提示するか。単に一番スコアが高かったものを提示するだけでなく、2番目3番目の候補を提示する他、「よいと思わ れるデザインの範囲」のようなものも提示していきたい。
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