本研究では、他人が行った行動(身体運動)をあたかも自分が体験したものとして追体験するための基礎技術を構築した。通常のVR空間の体験と異なるのは、目標とする体験が事前に(記録されて)存在することであり、価値の高い体験を他人から得ることが追体験の目標である。単に運動を再現するのではなく自分で行動しているという、疑似能動感を誘発する追体験を実現する新規五感提示手法を探求した。記録された行動の感覚に対応する受動的身体的運動刺激を適合させること、筋腱刺激で擬似能動感を向上すること、上腕と手による能動的な入力で疑似能動感を与えることを実現した。
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