研究課題
(1)知的ロボットハンドの研究開発触覚・近接覚・すべり覚を統合したハンドで近接覚出力とハンドモータ系を直接結合した近接覚制御型知的ハンドの実現を図る。このため,①対象物を検出・追従し,②物体形状に応じて多指が自律的に倣い,③指先の同時接触による掴み動作を行う。そして④触覚を用いて,対象物を落とさない適切な把持力での把持を行う。このため,以下の研究開発を行った。物体形状に自律的に倣うハンド制御系を拡張した反射型制御方式を用いて,アーム手先位置・姿勢をも統一的に制御できるシステムを開発した。これにより,ハンドとアームの協調動作による把持動作を実現した。またハンドとしてRC サーボモータと近接覚センサを用いセンサフィードバックをハンド内部に備えた軽量・高速(30deg/0.1s)で高指先力(1.1kgf)な3指(9自由度)ロボットハンドを新たに開発した。これにより短時間で指先面と対象物面を正対させる動作が可能となった。(2)知的ハンドを用いた遠隔操作システムの構築開発したハンドは物体近傍では自動的に把持を行う。このため単眼カメラ画像でも遠隔操作での確実性と高速性の向上が達成できる。本年度は,移動台車に7自由度アームと新たに開発した9自由度ハンドを搭載し遠隔操作実験を行い,開発したシステムの実証実験を行った。プリグラスプ制御やアーム・ハンド協調制御を用いることで,奥行き感の認識の難しさやオクルージョンの問題があっても,操作者の意図に沿う形で,物体を把持できることを示した。また,遠隔ハンド指先の近接覚センサ出力を操作者指先に取付けた電気触覚ディスプレイによりフィードバックを行い,視界不良化での操作性の向上を図った。この他,近接覚センサと触・すべり覚センサによる接触力の検出と組み合わせることで物体の柔らかさの検出を可能とした
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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日本ロボット学会誌
巻: 35 ページ: 49-56
http://doi.org/10.7210/jrsj.35.135