本プロジェクトの目的は父親と母親が子育てにおいてスマートフォンやSNSなどをどのように活用しているのか、そしてこれらの利用が親から見た子どもの発達と夫婦・世代間・友人関係へどのような影響を与えているのかを検討することである。平成27~28年度に日本、韓国、米国、スウェーデンで収集したデータの分析を進め、平成30年度には以下のように様々な方法で積極的に結果を発信し、専門家へのヒアリングを実施した。 ① 4カ国のデータ分析結果を発信するために、研究代表者、研究分担者やその他のプロジェクトメンバーは論文を積極的に執筆して学術誌(『日本労働政策研究』『生活社会科学研究』など)へ投稿して掲載した。全米家族関係学会の年次大会(於サンディエゴ)において、ポスターシンポジウムを行ない、グローバルなレベルで本研究への関心を集めることができた。また、日本家族社会学会、日本家政学会家族関係部会、日本保育学会、日本心理学会、日本発達心理学会、家族問題研究学会などの国内のメジャーな学会大会で研究報告を行なった。 ② 研究結果を広く社会に向けて発信するために、国内外の大学主催のシンポジウムや講演会、政府、地方自治体、民間企業、NPO主催の講演会やセミナー、教育機関における研修などで政策・実践・教育的な内容を盛り込んだ講義や講演を行なった。一般公開シンポジウムを企画・運営して開催した。情報社会における子どもの発達の専門家に基調講演をしていただき、本プロジェクトの対象国の家族と子どもに関連する研究を行なっている研究者にパネリストとして登壇いただいた。 ③ 5年間のプロジェクトの主な研究結果を含んだ報告書を作成して、関係各位に配布した。また、研究結果をまとめた著書の企画書を出版社へ提出した。 ④ 各国の専門家に分析結果の解釈についてのヒアリングを実施した。米国におけるヒアリング調査も続けて実施した。
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