研究課題/領域番号 |
26242005
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
森田 みゆき 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10174434)
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研究分担者 |
山口 庸子 共立女子短期大学, その他部局等, 教授 (20201832)
後藤 景子 奈良女子大学, その他部局等, 教授 (30243356)
米山 雄二 文化学園大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30556163)
大矢 勝 横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 教授 (70169077)
木村 美智子 茨城大学, 教育学部, 教授 (70214898)
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研究期間 (年度) |
2014-06-27 – 2017-03-31
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キーワード | 洗剤 / 洗浄 / 衣生活 / LCA |
研究実績の概要 |
1. 家庭洗濯に関わる動向調査(木村,山口):大学生の洗濯行動を分析し、小・中・高の一貫した消費者教育・家庭科教育および「人体への安全性や環境負荷低減」と「洗濯や洗剤」との関連性を意識した学習の必要性が示唆された。 2. 界面活性剤,洗剤配合剤についての実験的解析 (1)界面活性剤の観点から(後藤):汎用アニオン界面活性剤および新規界面活性剤混合系の洗浄力評価を行うために、人工汚染布および水晶振動子を用いた洗浄系の構築を行った。さらに、混合系での表面張力測定および人工汚染布の洗浄を行った。 (2)配合剤の観点から(森田担当):酵素漂白剤の反応に及ぼす硬度成分,pH の影響を検討し反応の最適化を行った。又、連携研究者(間瀬)と「 再汚染防止剤」の基礎データの集積を目的として市販洗剤の市場調査を行った。 3.モデル汚れ成分,すすぎ性,洗浄力試験法についての実験的解析 (1) モデル汚れ成分の観点から(大矢):連携研究者(下村,後藤純子)と衣類の汚れ成分を分析し洗浄試験に適したモデル汚れ成分を探索し、超濃縮洗剤/中性洗剤水溶液の乳化力、分散力、及び汚れ除去能力を求めた。 (2)すすぎ性の観点から(森田):すすぎ性は、非イオン界面活性剤は陰イオン界面活性剤よりも残留しにくい傾向にあった。 (3) 洗浄力試験の観点から(米山):非イオン界面活性剤をベースとする液体洗剤のモデル組成を検討し、それに適する洗浄力評価試験法の確立は連携研究者(藤生)と協力して行った。 4. 新型洗剤のライフサイクルアセスメント(山口):超濃縮洗剤と従製品の比較から、素材/製造にかかる環境負荷と使用の違いによる負荷を明示し、より環境負荷の少ない家庭洗濯を提案した。更に、海外主要LCIデータベースとの違いを検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1. 家庭洗濯に関わる動向調査(木村,山口):大学生の洗濯行動を分析し、小・中・高の一貫した消費者教育・家庭科教育および「人体への安全性や環境負荷低減」と「洗濯や洗剤」との関連性を意識した学習の必要性が示唆された。 2. 界面活性剤,洗剤配合剤についての実験的解析 (1)界面活性剤の観点から(後藤):汎用アニオン界面活性剤および新規界面活性剤混合系の洗浄力評価を行うために、人工汚染布および水晶振動子を用いた洗浄系の構築を行った。さらに、混合系での表面張力測定および人工汚染布の洗浄を行った。 (2)配合剤の観点から(森田担当):酵素漂白剤の反応に及ぼす硬度成分,pH の影響を検討し反応の最適化を行った。又、連携研究者(間瀬)と「 再汚染防止剤」の基礎データの集積を目的として市販洗剤の市場調査を行った。 3.モデル汚れ成分,すすぎ性,洗浄力試験法についての実験的解析 (1)モデル汚れ成分の観点から(大矢):連携研究者(下村,後藤純子)と衣類の汚れ成分を分析し洗浄試験に適したモデル汚れ成分を探索し、超濃縮洗剤/中性洗剤水溶液の乳化力、分散力、及び汚れ除去能力を求めた。 (2)すすぎ性の観点から(森田):連携研究者(増子)と、すすぎ性についてターゴットメータを用いて検証した。非イオン界面活性剤は陰イオン界面活性剤よりも残留しにくい傾向にあった。(3)洗浄力試験の観点から(米山):非イオン界面活性剤をベースとする液体洗剤のモデル組成を検討し、それに適する洗浄力評価試験法の確立は連携研究者(藤生)と協力して行った。 4. 新型洗剤のライフサイクルアセスメント(山口):超濃縮洗剤と従製品の比較から、素材/製造にかかる環境負荷と使用の違いによる負荷を明示し、より環境負荷の少ない家庭洗濯を提案した。更に、海外主要LCIデータベースとの違いを検証した。 論文発表5件、学会発表11件を行った.
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今後の研究の推進方策 |
1.前年度の2(界面活性剤,洗剤配合剤についての実験的解析)および3(モデル汚れ成分,すすぎ性,洗浄力試験法についての実験的解析)を引き続き行う 2.新型洗剤のライフサイクルアセスメント(山口担当):バックグラウンドデータベースにGaBiおよびUSLCA(購入予定)を追加して、超濃縮洗剤と従来製品を比較したLCI分析を行う。 3.持続可能な生活のための洗浄技術の提案(森田,後藤,大矢,米山担当) 本研究で得られた成果を総合的に検討し、界面活性剤組成、洗剤配合剤、すすぎなどの洗浄条件の最適化を行う。さらに、新しい洗浄技術に対応したモデル汚れ成分の選定や、洗浄力試験法を提案する. 4.消費者教育,学校教育教材の開発(木村担当):(1)「洗剤成分の変化と洗濯行動の変化」は日本特有の問題かどうかの有無を明確にするために、海外での調査を実施する。また、海外の家庭洗濯において課題となっている点を調査する。(2)他の研究分担者による「新たな洗浄理論・洗濯方法の確立」を受け、家庭科教育・消費者教育を行っている連携研究者(生野:東京学芸大,尾畑:富山国際大)とともに、新たな家庭洗濯のスタイルにふさわしい消費者教育と家庭科教育の教材開発を行う。
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