研究課題/領域番号 |
26242014
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
白水 始 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 総括研究官 (60333168)
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研究分担者 |
山口 悦司 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00324898)
益川 弘如 静岡大学, 教育学部, 准教授 (50367661)
田代 直幸 常葉大学, 教育学部, 准教授 (30353387)
齊藤 萌木 東京大学, 大学総合教育研究センター, 助教 (60584323)
三宅 なほみ 東京大学, 大学総合教育研究センター, 教授 (00174144) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 学習環境 / 学習評価 / 教師教育 / 学習指導要領 |
研究実績の概要 |
(1) 学習科学ポータルサイトの構築:単元に教材と学習活動,学習プロセスのデータをリンクさせる「学習指導要領エディター」について,理科を先行して開発した.加えて,学習プロセスのデータについては,基本的な分析を施して得られたグラフ等も掲載した.学習科学理論を閲覧できる「学習理論ファインダー」については,著作権上問題のない文献の中でも学習科学の内容を端的に表す資料を選定した上で,掲載量を充実させた.特に,大学学部生程度を想定した認知科学・学習科学の基礎的な資料を充実させた.また,これらのうちの一部資料については,複数のユーザで編集可能なコンテンツとして加工した.さらに,授業例と理論の間をつなぐための場として「掲示板」を設置した.掲示板は,議論がより活性化するよう,新規書き込みがあった際にユーザ全員へメール通知が届くよう整備した. (2) 大学授業での利用を開始:大学学部生向け授業2種,大学院向け授業1種,および研究者向けワークショップ1回で,本ポータルを使用した.教室のICT環境によって,ポータルサイト上の教材を印刷して用いることもあったが,異なる学生に対して同様の教材を用いた実践結果を比較する準備が整った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ポータルサイトの構築を順次進めており,試験的ではあるが定常的な運用を始めているため,上記のように判断した.また,ポータルサイトの構築にあたり,国際学会・国内学会でのシンポジウムやワークショップ等を多数開催した.
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今後の研究の推進方策 |
(1) 学習科学ポータルサイトのコンテンツ拡充:学習指導要領エディターについて教科の幅を広げる.また,各単元に掲載されている実践例の数は限られているため,教材と実践結果のデータが豊富に揃っているものから順に,ポータルサイトへのアップロードを進める.学習理論ファインダーについては,掲載している授業例との関連が強いと思われる文献を中心にアップロードを進める.また,授業例のページより,各授業と関連が強いと考えられる文献を手軽に参照できるようリンクの整備を行う. (2) 学習科学ポータルサイトの利用:教員等実践家や研究者に実際にサイトを使ってもらい,ポータル上及び対面での学習科学の理解や活用に効果があるかを検討する. (3) 授業での利用に対する評価:アクセスログのデータを用いて,ポータルサイトのコンテンツの中でユーザによく閲覧されていたものを洗い出す.一方で,多数の閲覧を期待したにもかかわらずユーザの閲覧が少なかったものも洗い出し,コンテンツ配置の工夫やリンク作成等によってユーザを誘導する方法を検討する.
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