研究課題
基盤研究(A)
本研究では、静止立位姿勢、定常二足歩行、および眼球姿勢の保持・安定化の神経メカニズム、およびパーキンソン病に起因する姿勢の不安定化のメカニズムを明らかにすることを目指した。具体的には、姿勢動揺、歩行周期変動、および固視微動に注目し、それらが長期相関性や非ガウス性などの特徴を持つ運動ゆらぎであることを示した。さらに、これらの運動ゆらぎを再現する神経・筋骨格系モデルを用いた構成論的解析を行った。その結果、脳神経系は制御対象の機械力学的不安定性を巧みに利用した間欠的制御により、姿勢を安定化していること、および制御の間欠性の欠如が、パーキンソン病患者における姿勢不安定化の一因であることを示唆できた。
生体医工学