研究課題/領域番号 |
26242085
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
川上 秀史 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (70253060)
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研究分担者 |
平木 啓子 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 研究員 (10455397)
大澤 亮介 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (20719356)
山本 卓 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90244102)
丸山 博文 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 准教授 (90304443)
外丸 祐介 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 教授 (90309352)
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研究期間 (年度) |
2014-06-27 – 2018-03-31
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キーワード | 脳神経疾患 |
研究実績の概要 |
脊髄小脳変性症の1大家系において、3人の発症患者において、エクソームシークエンスを行った。広島大学の倫理審査の許可の下、以下の研究を行った。3人の発症患者の血液からDNAを抽出し、exome libraryを作製し、次世代シーケンサにより、エクソーム配列の決定を行った。それぞれの読み取り塩基量は、おおよそ10G塩基であった。カバレージの中央値は90倍以上であった。次世代シーケンサのデータ解析のパイプラインはBWA,Samtools,Picard,GATKを用いた。シークエンスの共通変異は、脊髄小脳変性症以外の神経疾患を主とした180症例のデータおよびdbSNPv137、the National Heart, Lung, and Blood Institute (NHLBI) Exome Sequencing Projectのデータを用いて除外した。変異は、予想される機能に基づいて、ナンセンス変異、フレームシフト変異、スプライスサイトの1塩基以内の変異およびミッセンス変異に分類した。ミッセンス変異は、PolyPhen-2を用いて、タンパク質の構造や機能における効果を予測し、評価した。その結果、数100個の共通する変異を見出した。このうち、タンパクをかえる可能性のある変異に限ると10数個の変異になった。今後、候補変異は、サンガーシークエンスで確認し、家系内で分離を検討し、病原性変異を同定する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
脊髄小脳変性症の1大家系により、候補遺伝子の抽出に成功した。
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今後の研究の推進方策 |
家系内の分離を検討することにより、候補遺伝子より、原因変異を同定する。更に、その遺伝子変異が他の脊髄小脳変性症患者に存在するか、検討する。
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