研究課題
大森は、多変量金融時系列の分散・相関係数の変動をモデル化するため、まず収益率グループを作り、グループ内の相関とグループ間の相関が同じであるような多重ブロック均一相関モデルを構築し、さらに高頻度データに基づく観測方程式を追加した計量経済モデルを構築した。渡部は、Threshold Realized GARCHモデルとそのベイズ推定法を提案し、日米の株価指数に応用、Value-at-Riskの精度が高まることを示した。またHeterogeneous Autoregressiveモデルのパラメータと誤差分散を時変に拡張しそのベイズ推定法を提案して日本の株価指数に応用し、ボラティリティの予測精度が高まることを示した。高橋は、Azzaliniのskew-t分布を用いて拡張したRealized Stochastic Volatilityモデルを日米の株価指数に応用し、投資リスクを測る指標として頻繁に用いられるバリュー・アット・リスクと期待ショートフォールの予測精度が拡張モデルにより改善されることを示した。黒瀬は、一変量金融資産日次収益率データとその四本値から得られる指標の同時モデリングにより、潜在変数である収益率の分散項の推定を行った。入江は、確率的ボラティリティ変動モデルを混合正規分布により近似し、逐次モンテカルロ法の枠組みで近似の誤差を修正する方法を提案するとともに、その誤差の程度を評価した。國濱は、母集団に対して代表性のない調査データ分析のための、ノンパラメトリックベイズモデルを考案し、既存の統計手法との比較を行い、提案手法が高い精度で変数の相関関係を推定できることを示した。石原は、繰り返し入院のある場合に対して米国医療消費調査パネルデータから総入院日数のデータを作成し、保険による内生性を考慮した複合ポアソン回帰モデルを提案し分析を行った。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 11件、 招待講演 11件)
『日本統計学会誌』 シリーズJ
巻: 48(2) ページ: 177-198
Econometrics and Statistics
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1016/j.ecosta.2018.03.003
Applied Stochastic Models in Business and Industry
10.1002/asmb.2395