研究課題/領域番号 |
26245037
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
藤田 昌久 甲南大学, 学長直属, 特別客員教授 (90281112)
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研究分担者 |
濱口 伸明 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (70379460)
戸堂 康之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30336507)
森 知也 京都大学, 経済研究所, 教授 (70283679)
齊藤 有希子 (梅野有希子) 独立行政法人経済産業研究所, 研究グループ, 上席研究員 (50543815)
中島 賢太郎 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (60507698)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 空間経済学 / イノベーション / 知識創造 / 都市・地域経済学 / ネットワーク分析 |
研究実績の概要 |
空間経済学におけるイノベーションダイナミックス(知識の創造と伝播)のミクロ動学理論を新たに開発し、財の市場を中心として構築されてきた従来の空間経済学とイノベーションダイナミックスを通じて多様な人々の間における相互連関を融合することにより、今世紀における空間経済学として、三つの研究課題グループの密な協力のもとに、三年計画の二年目の研究を以下のように行い、研究を大いに進展させた。 (A)イノベーションダイナミックスの基礎グループ(藤田・森・齊藤・中島)は、Chu空間論に基づくイノベーションダイナミックスの理論的枠組みの開発を一層進めた。特に、経済学の分野における理論と実証研究を、人工知能を用いて統合的に行うための基礎理論を開発した。一方、産業・知識創造活動を含む一般的な経済集積の空間パターンを分析するための新しい指標と実証手法を開発し、その手法を用いれば従来の多くの問題を克服できることを示した。 (B)イノベーションダイナミックスと都市システムの発展グル―プ(森・齊藤・中島・田渕)は、square danceとしての知識創造の協力モデルについて、実証分析を行った。更に、共同研究活動のパターンと生産性の関係、また、取引関係および発明者の移動と組織の生産性および集積効果の波及経路について実証分析を行い、多くの新しい知見を得た。 (C)イノベーションダイナミックスとグローバル経済システムの発展グル―プ(浜口・戸堂・藤田)は、日本企業の国際的サプライチェーンが拡大する過積を情報機器と自動車産業のデータを用いて実証的に分析し、多くの政策的知見を得た。特に、日本企業が(自動車産業を除いて)閉鎖的なネットワークを強化しており、それは企業のイノベーションを阻害していることを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
個々の研究者の努力と全員の協力のもと、研究全体は計画通り順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の変更や問題点は無く、計画通りに研究を進めて、三年間の研究を締めくくる。
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