研究分担者 |
佐々木 勝 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (10340647)
小原 美紀 大阪大学, 国際公共政策研究科, 教授 (80304046)
窪田 康平 中央大学, 商学部, 准教授 (20587844)
伊藤 高弘 神戸大学, 国際協力研究科, 准教授 (20547054)
李 嬋娟 明治学院大学, 国際学部, 准教授 (40711924)
安井 健悟 青山学院大学, 経済学部, 准教授 (80432459)
奥山 尚子 大阪学院大学, 経済学部, 准教授 (80617556)
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研究実績の概要 |
Kubota, Ito and Ohtake (2019, Japan and World Economy 改訂要求) "Long-Term Consequences of Group Work in Japanese Public Elementary Schools"において、小学生時代に学校でグループ学習の経験と大人になってからの経済状態や幸福度の間にどのような関係があるかを明らかにした。グループ学習の経験がある人は、そうでない人よりも所得や金融資産残高が少ない。一方、幸福度や生活全般に関する満足度は、グループ学習の経験とは無関係であった。ところが、グループ学習の経験と利他性、正の互酬性、共同作業をすることの満足感などは高くなっている。家族や配偶者との関係についての満足度も高まっている。これからの結果から、グループ学習の経験が協力についての価値観を高め人間関係の満足度を高める一方で、経済的な成功についての価値観や満足度を下げた可能性があると推測できる。 大垣・大竹(2019)「規範行動経済学と共同体」は、利他性の形成・変化に関する理論的研究と実験・実証的研究を展望し、規範行動経済学と共同体について概観している。 小原 美紀・山並千佳・納田泰成(2019)「注意喚起と労働者の健康意識の向上」は、労働者の健康状態を高める行動を促すためにメッセージフレーミングに基づく予防行動の分析を行った。熱中症対策をとらないことで受ける損失を強調した注意喚起を行うことが有効だという結果を得た。この分析にあたり、大阪府内に実在する企業において、実際に働いている従業員にアンケート調査を行った。また、分析結果の頑健性を確かめるために、求職者を対象としてメッセージフレーミングに基づく仕事選択に関する質問を含む追加調査を行った。
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