研究課題/領域番号 |
26245081
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川島 啓二 九州大学, 基幹教育院, 教授 (50224770)
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研究分担者 |
佐藤 浩章 大阪大学, 全学教育推進機構, 准教授 (10346695)
佐藤 万知 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (10534901)
沖 裕貴 立命館大学, 教育開発推進機構, 教授 (50290226)
加藤 かおり 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80323997)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | FD / 専門性開発 / アカデミックシチズンシップ |
研究実績の概要 |
平成28年度は、昨年度の調査・研究を踏まえつつ、イギリス、オランダ、フィンランド等の海外のFD動向の調査、個別大学への調査、国内のFDプログラムについての調査等を、研究全体での位置づけに配慮しつつ展開した。また、急速に変化する社会に連動して、未来の大学教員の姿がどのようなものであるのか、シンポジウム「2030年の大学教育を予測して行動する~社会変化の意味を我々はどこまで読み解けるのか?~」を開催してその在り方を探った。 1.海外調査 ①オランダ調査:平成28年6月2~3日に開催された「The University-Industry Interaction Conference 2016」に参加した。(井上)②イギリス調査:大学教育開発支援機関である高等教育アカデミー(Higher Education Academy, York、大学教育開発の専門家による全英の大学における教育職能の枠組(The UK Professional Standards Framework, 通称UK PSF)に基づく大学教員のプロフェッショナル認定や各大学におけるプログラムの認証、および多様な職能開発プログラムを提供している)における大学教員の教育職能開発プログラムに参加した。(加藤) 21ST ANNUAL SEDA CONFERENCEに参加した。また、サウサンプトン大学のHR(human resources)のスタッフやBruce Macfarlane教授、ローハンプトン大学のJulie Hall教授、バーミンガム大学やオックスフォード大学のDavid Mills講師に、FDにおけるプロフェッショナリズムに関する聞き取り調査を行った。(佐藤万知)③フィンランド調査:トゥルク大学・アールト大学を訪問し大学教員の教育支援について調査した。(佐藤浩章)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アクティブラーニングの普及やITの拡大は、大学教育を取り巻く環境を一変させ、大学教育改善のアプローチも、FDの進展やFDerの養成のみが主流とは言い難くなってきている。複雑化してきている課題に対応するために、よりトータルな視点に基づくモデルの構築が求められており、本科研の枠組もそのような条件を踏まえて、改良が必要になってきた。
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今後の研究の推進方策 |
状況の変化に応じた新しいFD像を踏まえつつ、海外のFD担当者の知見を、直接訪問やメールによる間接的交流を適宜取り入れ、FDプログラムの在り方についてのモデル的な知見を構築する。その際には、日本のFD専門家団体である日本高等教育開発協会と連携協力し、将来的に社会実装されるような、プログラム作成枠組や認証手続きモデルを視野に入れて開発研究を進める。具体的な作業としては、FDプログラム、プログラム認証モデル、アカデミックシチズンの各班でその作業を進め、年度末に全体としてまとめる。
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