研究課題
H28年度は、前年度に開発した大質量星によるstellar feedbackと超新星爆発(SN)feedbackのモデルを用いて、孤立系銀河及び宇宙論的シミュレーションを実行した。孤立系銀河においては、stellar feedbackによる効果はあまり強くはないが、メタル分布に違いが出て、SN feedbackにより主に星形成が阻害されることがわかった。また、同時にダストの生成・破壊を含む2成分ダストモデル(Hirashita 2015)を実装し、ダストとメタルを空間・時間的にシミュレーションすることに成功した。これらの結果は、Aoyama et al. (2017)として論文発表した。また、孤立系銀河と宇宙論的シミュレーションの双方について、フィードバックモデルの影響についたまとめた論文の投稿準備もしている(Shimizu et al. 2017, in preparation)。さらに宇宙論的なズームシミュレーションも実行し、各種のSN feedbackが初代銀河形成に及ぼす影響について詳細に調べた(Yajima et al. 2017, submitted)。その結果、フィードバックが強いモデルにおいては、ガスが吹き飛ばされて円盤が破壊され、よりchaoticなガス分布の初代銀河が形成されることがわかった。SN feedbackによって星形成がz>10においては断続的になり、その後はスムーズに成長することも発見した。ダークマター(DM)ハローの中心部でスターバーストが起きると、そのポテンシャルが撹乱され、DMプロファイルのカスプが一時的に消え、またしばらくするとガスのinfallによって回復することも発見した。これはCDMモデルの問題の一つとして考えらているカスプについて重要な示唆を与える結果である。我々のズームシミュレーションで成長した銀河は、z=7-8で観測されているLy-alpha emitterの星形成率や星質量をよく再現している。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 4件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
MNRAS
巻: ー ページ: ー
巻: 466 ページ: 105-121
10.1093/mnras/stw3061
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