太陽コロナ中のプラズマダイナミクスを解明する上で鍵を握る、1秒角を上回る空間分解能でのX線イメージングを将来、宇宙からの太陽観測で実現することを目指し、これに必要な高精度の斜入射X線ミラーの開発研究を進めた。空間スケールに応じたミラー形状誤差の改善目標と、目標を実現するための研磨・計測アプローチを策定し、それに基づいたミラーの試作とSPring-8放射光施設でのX線結像性能評価を繰り返し、8 keVのX線に対し回折限界に到達する空間分解能(約0.1秒角)を持つX線ミラー試作に成功した。これにより高精度X線ミラーの国産開発のための技術的基盤を獲得した。
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