研究課題
電子対精密測定用スペクトロメータ建設のための検出器量産および読出回路試作およびそのテストを遂行した。第一段建設予定8モジュールに対し、GEMトラッカー(GTR)6モジュール分、ハドロンブラインド検出器(HBD)2モジュール分、鉛ガラスカロリメータ(LG)8モジュール分の部品調達は昨年度までに終了している。本年度の主な進捗は以下。- GTRフレーム2台目の製作をおこない、量産にむけて組み立て治具の改良を行った。- GTR読出補助回路(リピータボード)のテストを終了した。- HBDガス筐体(2モジュール接続型)の組み立てを行った。- LGフレーム1/3試作機を製作した。- GTR信号用プリアンプボードの量産(8モジュール分)を終了した。- GTRトリガー用プリアンプボードのビームテストをおこない、放電耐性の改良が必要と判明、ボードのversion2を製作した。- CERN RD51コラボレーション設計によるGEM用次期読出回路 SRS-ATCAのテストを開始した。製作している検出器・読出回路の性能や、実験計画そのものについて、5本の査読付論文およびproceedingsの出版、 11件の学会発表(国際7件 国内4件 招待5件)をおこなった。
2: おおむね順調に進展している
実験計画全体としては、ビームライン建設の遅れの他、別途大型資金調達の不調により、申請当初本年度に予定していたGTRフレームの量産、台座製作、スペクトロメータへの組み込みができていないが、本研究資金の範囲では問題なく進んでいる。
本研究に不可欠なビームライン建設がKEKの予算の問題でふたたび遅延し、2018年以降になる公算が高いが、検出器量産については別途大型予算申請もふくめ、計画推進予定に現段階ではとくに変更はない。本研究費では、量産した検出器のテスト実験のための旅費や、テスト結果の出版費用をまかなう。
CERNを中心とした国際共同研究RD51のメンバーとして、GEM読出回路の研究を行っている。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 7件、 招待講演 5件)
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