研究課題
平成28年4月-平成29年2月昨年度に完成させた時間領域量子非破壊相互作用ゲートを用いて、シュレーディンガーの猫状態の量子非破壊測定とその時間反転に相当する操作を行うことを計画した。しかし、昨年度完成させた量子非破壊相互作用ゲートのフィデリティがそれほど高くないため、入力のシュレーディンガーの猫状態の純度が非常に高くないと古典限界を超えた操作は不可能であることが判明した。そこで計画を変更し、高純度シュレーディンガーの猫状態生成を徹底的に追求することにした。その結果、原理的には理想極限である100%の純度を達成できる方法を見つけ、それを実験的に検証することができた。具体的には、世界最高純度である78%の純度のシュレーディンガーの猫状態生成に成功した。これと昨年度に完成させた時間領域量子非破壊相互作用ゲートを組み合わせることにより、本研究の最終目的である、極限コヒーレント光通信に用いる複雑な量子力学的操作実現のために必須な、時間領域多重量子情報処理の基盤技術を確立することができた。平成29年3月 本研究全体のまとめを行い、研究結果を論文にまとた。具体的には、時間領域量子非破壊相互作用ゲートと高純度シュレーディンガーの猫状態生成の論文を書いた。近日中に投稿予定である。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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