研究課題/領域番号 |
26247068
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
鍋川 康夫 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 専任研究員 (90344051)
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研究協力者 |
高橋 栄治 (80360577)
古川 裕介 (20464232)
沖野 友哉 (40431895)
神田 夏輝 (60631778)
アブドルレザ アマニ (80611491)
リン ユーチー (00752073)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | アト秒科学 / 高次高調波 / 非線形光学 / 量子制御 / 極端紫外 / 真空紫外 / フェムト秒レーザー |
研究成果の概要 |
アト秒パルス列を用いて、簡単な構造の分子の超高速ダイナミックスの観測と反応経路の制御に成功した。最初の実験ではH2+ 分子の振動波束が生成される際に~1fs程度の準備時間が必要であることが明らかになった (Nat. Commun. 6:8197 (2015).)。次に、N2をターゲットとした実験でアト秒電子波束生成が確認された(Sci. Adv. 1, e1500356 (2015))。H2+ 分子については、振動波束の動きを利用することにより乖離経路を2pσu状態から2pπu 状態へ、わずか8fsの遅延時間操作で切変えることに成功した(Nat. Commun. 7:12835(2016))。
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自由記述の分野 |
量子エレクトロニクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者の知る限り、アト秒パルス誘起による量子波束制御の研究例はない。従って、アト秒パルスを超高速量子ダイナミックスを観測するためのプローブのみならず、励起や制御にも用いることができるということを実証した点で本研究の学術的な意義は大変大きい。これはアト秒パルスの高い光子エネルギーと広い周波数帯域という利点を複数の量子準位の励起に活かしたことによるものである。今後は、制御光とプローブ光を独立に制御することで、より複雑な量子波束制御への展開が期待できる。
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