研究課題
本研究では、細胞遊走現象における細胞接着と細胞骨格のダイナミクス、細胞形状と運動モードの間の相関を解明することを中心に進めた。ここでは、細胞と基板の力学的カップリングを空間的に制御可能な新しい実験系として、申請者の専門である、精密に機能化された細胞膜モデル("Supported Membranes")を用いた。ラミニンE8フラグメントで機能化した基質モデルを用いて、マウス神経顆粒細胞の再集合体から遊走する神経細胞の集団挙動ダイナミクスがラミニンの表面密度によって変化することを示したほか、単一細胞レベルでの基質モデルへの接着面積の時間変化の精密測定に成功した。また細胞核、アクチン、微小管の同時染色により、ラミニン表面密度の変化による細胞骨格構造への影響を明らかにした。さらに異なるモードの遊走を行う転移性胃腺がん細胞を用いた実験系を確立し、自己駆動する細胞の運動モードと形状・接着の時間変化の同時測定に成功した。これにより、葉状仮足が支配的な細胞遊走と、神経突起が選考する細胞遊走という全く異なる形態と遊走パターンを示す細胞において、接着斑が運動制御に与える影響を明らかにした。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 8件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 産業財産権 (2件)
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