研究課題
本研究では2つのテーマとして,(1)三次元測定機による寸法測定および半導体の寸法測定を対象とした不確かさ推定理論の体系化とシミュレーションソフトウエアの構築,(2)2種類の光学的三次元形状測定システムの開発とその不確かさ推定手法の確立および不確かさを小さくするための手法の開発を行った.まず,三次元測定機による寸法測定では,ステップゲージおよびボールプレートの基本的なゲージを測定し,その測定における不確かさの推定を行った.推定結果は,実験による不確かさ評価とよく一致した.また,使用したシミュレーションソフトウェアの評価を行うことができた.さらに,半導体の寸法測定では,シリコン格子を基準として透過型電子顕微鏡による半導体計測に適用した.この測定では10ナノメートル程度の寸法をサブナノメートルの不確かさで測定する手法について,不確かさ推定を行うことができた.つぎに,光学的三次元測定システムでは,本研究で開発したオートコリメータと回転テーブルを用いたシステムと,外部機関が開発したオートコリメータを利用したシステムの2種類の測定システムに不確かさ推定手法を適用した.角度測定に使用するオートコリメータの系統誤差を,自己校正手法によって校正する方法を開発し,サブナノメートルの不確かさで形状測定が可能なことを実験的に実証した.以上のように,精密計測における次世代三次元形状の高精度化のために,不確かさ推定手法を実用化でき,不確かさの小さい高精度測定を実現することができた.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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