研究課題/領域番号 |
26249027
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森島 圭祐 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60359114)
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研究分担者 |
浅野 豪文 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30552476)
秋山 佳丈 信州大学, 繊維学部, 准教授 (80585878)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ナノマイクロメカトロニクス / 筋細胞 / バイオアクチュエータ / オプトジェネティクス / チャネルロドプシン / バイオMEMS / 生命機械融合 / ウェットロボティクス |
研究実績の概要 |
本研究は、細胞ビルドアップ型ウェットロボティクスを構築する上で、制御手法の問題点を、光遺伝子工学を用いることで解決し、光一化学一力学エネルギー変換機構を発現したセンサ&アクチュエータ機能を持つ、生命機械融合ウェットロボティクスの分野を新たに開拓することを目指す。原理として、光を照射すると、細胞内外で筋収縮に関連するイオンの流出入を引き起こすイオンチャネルに着目し、遺伝子工学によって光感受性イオンチャネルを持つ筋細胞を作製し、光でワイヤレス制御する手法の確立を目指す。さらに、光刺激が筋細胞の分化機構にどのように関わっているかを解析することで、ウェットロボティクスの設計指針となる基盤技術を確立する。 1.光刺激と微細加工技術による細胞分化機構の制御と解明 未分化な細胞が分化・成熟する過程が活動依存的であることが様々な細胞や組織において報告されている。細胞の配向や配置に加えて、力学的刺激が可能な微細構造体をマイクロ加工技術を用いて作製し、上記のオプトジェネテイクスによる光刺激と組み合わせることで細胞の分化および成熟の誘導、制御を試みた。光刺激で活動.分化を制御しながら様々な細胞外環境下においてin vitroで解析できる培養筋モデルを構築した。 2.光応答性人工筋肉組織の開発 実験によって見出した分化制御の知見や技術を適用し、細胞の接着・剥離を可能にする微細構造パターンや磁場を用いて成熟した高い収縮能を持つ培養筋組織構造体を作製した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験によって見出した分化制御の知見や技術を適用し、細胞の接着・剥離を可能にする微細構造パターンや磁場を用いて成熟した高い収縮能を持つ培養筋組織構造体を作製することに成功し、光応答性人工筋肉組織の基本原理を確認できた。成果として、国際会議にてベストポスター賞を受賞、論文採択、投稿につながった。
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今後の研究の推進方策 |
得られた知見や検証結果を生体由来の細胞やタンパク質を用いた生命機械システムの設計や構築に反映させる。
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