研究課題/領域番号 |
26249034
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
田中 康規 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (90303263)
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研究分担者 |
石島 達夫 金沢大学, サステナブルエネルギー研究センター, 准教授 (00324450)
上杉 喜彦 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (90213339)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ナノ粒子 / 熱プラズマ / 気相反応 / 酸化物 / 金属イオンドープ |
研究実績の概要 |
1. 高純度の金属イオンドープ酸化物ナノ粒子生成用変調誘導熱プラズマシステムの設計・開発 a.MOSFET-IGBT制御形50kWインバータ電源の導入と整合回路導入:高純度の金属ドープ酸化物ナノ粒子生成のための変調熱プラズマシステムを設計・製作を行った。b.間歇供給機能付Al,Fe+Ti用パウダ供給器製作:原料Al,Fe+Tiをプラズマ変調に同期して大量投入(10g/min以上)する「間歇供給機能付パウダ供給器」を設計・製作する。c.清浄チャンバ製作,ガス同期供給機能付クエンチングガス導入用フランジの設計・製作:金属イオンドープナノ粒子生成用に専用のチャンバを製作した。またこのトーチ下流側にクエンチングガスを径・軸方向に導入できるようフランジも製作した。d.観測窓付き下流水冷チャンバとナノ粒子サンプリングプローブの設計・製作: スペクトル観測用に軸方向に3点観測窓を設置した下流チャンバを設計製作した。 2. プラズマ点火実験とAl,Fe+Ti原料粒子・酸素投入時のプラズマ安定維持範囲の把握実験 a.プラズマ点火,PLL制御と整合調整:導入したシステムによりプラズマ点火実験,整合調整,PLL制御調整を行い,高効率でプラズマに電力が投入されるように調整した。b. Al,Fe+Ti原料の同期変調投入実験とプラズマ安定範囲の把握実験:Al,Fe+Ti原料をプラズマの変調に同期させて投入する実験を行った。さらにプラズマが安定維持できるコイル電流振幅変調幅,Duty比,変調波形などを実験的に把握した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H26年度は,金属ドープイオンナノ粒子生成用に,熱プラズマ用電源,整合回路の導入,専用のチャンバやパウダ供給器の導入などを行い,さらに誘導熱プラズマの維持実験も行えた。これにより整合を調整して,安定的にAr誘導熱プラズマを維持できることを確認した。さらにクエンチングガス導入のためのフランジも設計製作できた。
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今後の研究の推進方策 |
今後も,研究計画書にあるとおりに進めながら,加速できるところは加速していく。研究内容の具体的内容には,金属イオンドープナノ粒子の大量生成を試みるとともに,熱プラズマ中における原料蒸発過程を二次元スペクトル観測から明らかにする。これにより原料供給のタイミングの最適化,変調条件の最適化を行っていく。
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