研究実績の概要 |
5. 変調プラズマによるナノ粒子生成試験 変調波形は矩形波とし,プラズマの変調条件Duty, 変調率をそれぞれ変更して,原料間歇投入したAr-O2 変調熱プラズマによるAl(Fe) doped TiO2ナノ粒子の生成試験を継続的に行った。生成ナノ粒子はSEM, XRD, TEM/EDX, XPS, BET,分光光度計により粒径分布,結晶,組成,Al(Fe)ドープ量,吸光特性,分散性を分析する。UV,可視光照射時の活性酸素種発生抑制試験も継続的に行った。さらに原料変調投入タイミングに遅延を導入し,その影響を継続的に調査した。その結果,AlドープTiO2ナノ粒子が大量に生成され,急冷ガスを導入することでナノ粒子平均粒径が低下すること,AlのTi原料への混合割合を変えることで,Alドープ量を変更できることなどが判明した。 6.原料間歇供給したAr-O2変調熱プラズマにおけるTiOスペクトル二次元観測とTi, Al, TiO輸送現象の把握 Ar-O2プラズマに原料Ti粉末を投入するとTiが蒸発し,酸素と結合してTiO2の前駆体TiOを気相で生じる。これを高速カメラ+イメージング分光器を用いた分光観測からアプローチした。分光した複数の波長の2次元観測結果から,Tiの蒸発のタイミング,TiOの生成タイミング・生成場所とその輸送現象をある程度把握できた。またAr,O原子スペクトルも測定した。さらにTiスペクトル観測結果から,Ti励起温度の時間変化とその分布を把握できた。ナノ粒子生成中の熱プラズマ温度が求めることができたことはナノ粒子生成プロセス把握に大きな一歩となった。 7.ナノ粒子大量生成 10g/minの大量の原料を投入し,変調型誘導熱プラズマにより,ナノ粒子の大量生成を行った。その結果400-600g/h以上の大量生成が行えた。
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