研究課題
Y系線材は動作温度が4.2Kから液体窒素温度77Kまでと幅広く、超伝導特性が異方性を持つ。臨界電流密度Jcのみならず、通電特性(J-E特性)の勾配n値も温度T、磁場B、磁場印加角度θ依存性を持つ。本研究では必要に応じて各年度でY系線材のJc、n値のT, B, θ依存性を実測により評価し、これを電磁特性の解析に取り込んだ。本年度はこれまでの研究成果に基づき、最終年度として下記を遂行した。(1)レーザスクライビングによりフィラメント分割した短尺線材について、窒化アルミ製試料ホルダーに組み込んだ鞍型ピックアップコイルを用いて、磁化・交流損失の温度、磁場、磁場印加角度依存性等を測定し、従来の理論表式では説明できない中心到達磁界のフィラメント幅依存性を明らかにした。Jc、交流損失の温度スケーリング則と併せて、スクライビングにより低交流損失を図った線材の、任意の温度、磁界振幅、磁界印加角度における交流損失を予測する手法について考察した。(2)大電流容量化のために転位並列導体を構成するに際し、低交流損失化、均等分流を実現するための基本転位パターンについて解析を用いて考察し、層内・層間転位、および、これらを組み合わせた転位パターンについて検討した。(3)スクライビングにより低交流損失化を図った線材、転位並列導体を構成して大電流容量化を図った導体 、変圧器用大電流容量巻線、回転機電機子巻線等へ適用する場合の具体的適用法を明らかにするとともに、超伝導巻線の交流損失、電流分流等を解析により求め、その効果を明確にした。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 7件、 招待講演 1件)
IEEE Trans. Appl. Supercond.
巻: Vol. 28, No. 3 ページ: 8201005
10.1109/TASC.2018.2794978
巻: Vol. 28, No. 3 ページ: 8200505
10.1109/TASC.2018.2789458
Vol. 28, No. 4, Article No. 8000606
巻: Vol. 28, No. 4 ページ: 8000606
10.1109/TASC.2018.2804667
巻: Vol. 27, No. 4 ページ: 0601405
10.1109/TASC.2017.2670078
巻: Vol. 27, No. 4 ページ: 5401105
10.1109/TASC.2017.2669186
巻: Vol. 27, No. 4 ページ: 5500605
10.1109/TASC.2017.2671746
Applied Physics Express
巻: Vol. 10 ページ: 103101
10.7567/APEX.10.103101
International Journal of Engineering and Applied Sciences (IJEAS)
巻: Vol.4, Issue11 ページ: 121-124
?
