研究課題/領域番号 |
26249051
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
太田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (80304161)
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研究分担者 |
田村 英紀 星薬科大学, 付置研究所, 講師 (80437516)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | イメージセンサ / 脳内埋植 / LED / 蛍光 |
研究実績の概要 |
(1) 埋植デバイス高性能化:本年度はデバイスの低侵襲化に関する研究を開始した.脳深部への埋植用にデバイス全体の再設計を実施した.具体的にはVTAなどの深部埋植用として先端部にLEDを搭載しないデバイスの設計を行い,脳最深部での撮像に成功した.画素構造には4T-APS(active Pixel Sensor)方式を導入することで高感度化を図ったセンサ設計を行った.また光学シミュレータを活用して蛍光励起用LEDの最適な配置場所を検討した. (2) ネットワーク回路との双方向通信:本年度は,これまで開発を行ってきたマウス脳内埋植フォトニックデバイスを用いて,海馬より脳深部に位置する扁桃体や側座核への埋植を行い, GABAやドーパミン等神経伝達物質の活性の時空間的ダイナミクスを計測した.ネットワーク回路を形成している海馬と扁桃体への同時埋植を実施した. (3)生体外通信方式:本年度は,研究協力者のプライムテック荻原氏,中川氏のアドバイスを受け生体外通信方式に関する基本検討を実施した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は以下を実施した.(1) 埋植デバイス高性能化:本年度はデバイスの低侵襲化に関する研究を開始し,脳深部への埋植用にデバイス全体の再設計を実施した.具体的にはVTAなどの深部埋植用として先端部にLEDを搭載しないデバイスの設計を行い,脳最深部での撮像に成功し,目的を達成した.画素構造には4T-APS(active Pixel Sensor)方式を導入することで高感度化を図ったセンサ設計を行い,目的を達成した.また光学シミュレータを活用して蛍光励起用LEDの最適な配置場所を検討し,目的を達成した. (2) ネットワーク回路との双方向通信:本年度は,これまで開発を行ってきたマウス脳内埋植フォトニックデバイスを用いて,海馬より脳深部に位置する扁桃体や側座核への埋植を行い, GABAやドーパミン等神経伝達物質の活性の時空間的ダイナミクスの計測に成功し,目的を達成した.またネットワーク回路を形成している海馬と扁桃体への同時埋植を実施し,目的を達成した. (3)生体外通信方式:本年度は,研究協力者のプライムテック荻原氏,中川氏のアドバイスを受け生体外通信方式に関する基本検討を実施し,当初の目的を達成した. 以上により,概ね順調に進展していると判断した
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今後の研究の推進方策 |
(1) 埋植デバイス高性能化:デバイスの低侵襲化を引き続き行い,侵襲性を免疫染色等で評価する.また既に奈良先端大で導入している光応答膜タンパクであるChR2を導入した遺伝子改変マウスを用いて埋植デバイスによる神経細胞への光刺激を行う実験を開始する.光電気刺激可能な小型チップを設計する.光電気刺激機能はイメージングチップ上への集積化と別チップとするものとを試作する. (2) ネットワーク回路との双方向通信:前年度に引き続き海馬と扁桃体など複数部位への埋植を行い,複数部位間の神経活動における関係性を評価する.GABA以外にドーパミンについても遺伝子改変マウスを用いて側座核等への埋植によりその活性を計測する. (3)生体外通信方式:検討した方式を元に,RF通信系の設計・評価を開始する.
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