研究課題/領域番号 |
26249076
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
細見 正明 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90132860)
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研究分担者 |
堀 知行 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究グループ付 (20509533)
寺田 昭彦 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30434327)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 高圧ジェット装置 / 余剰汚泥減容化 / 硝化液循環活性汚泥法 / 活性汚泥法 / 微生物叢解析 / コスト試算 |
研究実績の概要 |
有機物・窒素除去を考慮した硝化液循環活性汚泥法を導入したパイロットスケールシステムを実生活排水処理施設に2基設置した。一方のシステムの余剰汚泥返送ラインに高圧ジェット装置を導入し(実験系)、他方のシステムは高圧ジェット装置を導入しないシステム(対照系)とした。これら2つのシステムに実生活排水を約4ヶ月間連続通水することにより、積算余剰汚泥排出量、処理水質、微生物叢の変遷を比較調査した。実験系の積算余剰汚泥排出量は、対照系の積算余剰汚泥排出量の27%であり、73%の削減効果が得られた。また、ベルトプレス脱水機での脱水性評価試験の結果、実験系の余剰汚泥の脱水性能は一般的な余剰汚泥の脱水性と同等であることが分かった。沈殿槽から越流する処理液中の有機物、窒素および懸濁物質濃度は、実験系と対照系で有意な差は見られなかった。さらに、実験系の曝気量を対照系に対して最大で45%削減しても、システムの排水処理性能の悪化は見られなかった。 これらの結果を考慮して、高度処理を行う施設に高圧ジェット装置を導入したことを想定してコスト試算を行った。運転コストは高圧ジェット装置を導入しない既存の処理施設と比較して23%削減可能と試算された。 次に、高圧ジェット装置による微生物叢の変遷を明らかにするために、16S rRNA遺伝子を対象とした次世代シーケンサーによる解析を行った。その結果、システムの運転終了時点で実験系の活性汚泥のみ大きく微生物叢が変化していることが明らかになった。特に、ChloroflexiやThiothrixなどの糸状性細菌として知られる種類が実験系において大幅に減少している傾向が見られた。このことから、高圧ジェット装置の導入が活性汚泥のバルキング抑制に役立つ可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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