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2016 年度 実績報告書

セラミック双結晶の粒界構造ユニット形成の体系化

研究課題

研究課題/領域番号 26249088
研究機関名古屋大学

研究代表者

山本 剛久  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20220478)

研究分担者 佐々木 勝寛  名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (00211938)
徳永 智春  名古屋大学, 工学研究科, 助教 (90467332)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード結晶粒界 / 粒界構造 / STEM / TEM / 窒化
研究実績の概要

本申請課題では、結晶粒界に形成される格子不連続性を緩和する配位多面体(構造ユニット)に関し、粒界での種々の特性を決定づける支配的な構造ユニットの抽出、および、その構造を利用した新たなセラミック焼結への取り組みについて研究を行ってきた。最終年度に得られた研究成果は以下の通りである。
結晶粒界の構造解析を行うために結晶どうしを熱拡散接合させるバイクリスタル法を用いていた。この接合において接合自体を適切に行うために、電界を利用することを着想しその適用を試みたところ、一般的な熱処理法と比較して格段に接合状態の良い接合面を得ることに成功した。そこで、この手法を圧紛体の焼結工程に展開したところ、例えば、チタン酸バリウムでは、一般的に用いられる焼結温度である1300℃を大きく下回る900℃程度で緻密化ができることを見出した。さらに、本手法をジルコニアセラミックに同様に適用したところ、条件を調整することで焼結体内に窒化物が形成されることを見出した。大気中において電界印加のみで酸化物を窒化できたことになる。この手法は、新たな窒化物合成法の一つとして非常に有意義な手法であると考えられる。この窒化された結晶粒界を調べたところ、粒界整合性が低い粒界から、優先的に窒化されることが分かった。この粒界には配位欠損の多い構造ユニットが含まれているものと考えられる。一方、極微量の陽イオン比を変化させたチタン酸ストロンチウムにおいて、僅か1/1000程度のSr/Ti比の変化がこの焼結特性、ならびに、結晶粒界構造を変化させることが明らかとなった。この陽イオン比の変化は結晶粒界のSingular/Rough構造変化と密接に関係しているものと考えられる。これらの成果をもとに、最終年度において研究期間内の内容の取りまとめを行った。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Directly determining the polarity of WC grains in WC-12wt%Co alloy by ABF-STEM2017

    • 著者名/発表者名
      Y. Hayashi, T. Tokunaga, K. Sasaki, T. Yamamoto
    • 雑誌名

      Inter. J. Refract. Met. Hard Mater.

      巻: 62 ページ: 9-13

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1016/j.ijrmhm.2016.10.013

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Formation of grain boundary second phase in BaTiO3 polycrystal under a high DC electric field at elevated temperatures2016

    • 著者名/発表者名
      H. Yoshida, A. Uehashi, T. Tokunaga, K. Sasaki, T. Yamamoto
    • 雑誌名

      J. Ceram. Soc. Jpn.

      巻: 124 ページ: 388-392

    • DOI

      http://doi.org/10.2109/jcersj2.15259

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Direct observation of B-site ordering in LSAT: (La0.3Sr0.7)(Al0.65Ta0.35)O3 single crystal2016

    • 著者名/発表者名
      S. Okada, S. Kobayashi, K. Ohashi, N. Nishikawa, T. Tokunaga, K. Sasaki, T. Yamamoto
    • 雑誌名

      Appl. Phys. Lett.

      巻: 108 ページ: 251905

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1063/1.4954945

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Reduction in sintering temperature for flash-sintering of yttria by nickel cation-doping2016

    • 著者名/発表者名
      H. Yoshida, K. Morita, BN. Kim, Y. Sakka, T. Yamamoto
    • 雑誌名

      Acta Mater.

      巻: 106 ページ: 344-352

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1016/j.actamat.2016.01.037

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of zirconium oxynitride in air under DC electric fields2016

    • 著者名/発表者名
      N. Morisaki, H. Yoshida, K. Matsui, T. Tokunaga, K. Sasaki, T. Yamamoto
    • 雑誌名

      Appl. Phys. Lett.

      巻: 109 ページ: 083104

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1063/1.4961624

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] イットリア添加ジルコニアのフラッシュ焼結2016

    • 著者名/発表者名
      小林 哲朗、吉田 英弘、森崎 信博、徳永 智春、佐々木 勝寛、山本 剛久
    • 学会等名
      日本金属学会第159回秋季大会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2016-09-21 – 2016-09-23
  • [学会発表] 酸化物セラミックスのフラッシュ焼結における酸素空孔の効果2016

    • 著者名/発表者名
      森崎 信博、中川 悠、小林 哲朗、吉田 英弘、徳永 智春、佐々木 勝寛、山本 剛久
    • 学会等名
      日本セラミックス協会第29回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2016-09-09

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公開日: 2018-01-16  

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